会社へ行く準備をする
最初に自宅の最寄り駅から会社までのルートを2~3通りのルートプランをつくります。①電車のみルート②電車とバスを併用するルートで2パターン考えました。タクシーは復職通勤が叶った場合コストが大きくなるので外しました。
プランをつくるうえで重要なことは、到着時間を決めることです。漠然としたプランであれば混雑状況や人の流れなどインターネットでは調べることが出来ない情報に気づききません。時間帯によっては電車の車両編成が異なったり満員で、座ることが出来ないこともあります。
出来れば試しに電車やバスを利用して感覚をつかもう
電車やバスで移動を考えると健常時に利用していた感覚で危険に対して気づきにくくなりがちです。
思わぬトラブルでパニックを起こしてしまうので要注意です。
先ずはひとりで乗車することを意識して家族や介護士に補助協力をお願いします。体験して多くの課題が出て来ますので、課題をクリアーするためのリハビリに取り込んで下さい。
私の課題
- エスカレーターに乗ることができない
- 60分は連続歩行することができない
- 電車へ乗るにはにホームと電車の間を大股で踏み出すことができない
- 手すりを使わず杖のみで階段を昇降することができない
など課題が浮かび上がりました。
できれば移動距離より移動時間に気を付けて下さい。時間により刻々と状況が変化するため、自分の体力による歩行で何分持ち堪えることができるのかを知る事が大切です。
自分がウルトラマンになった気持ちでのぞんで下さい。カラータイマーが点滅したら早めに休憩しましょう
会社に行ってみよう
課題をクリアできたので、実際に行動に移しました。ルートは阪和線津久野駅から千日前線西長堀駅です。健常時の通勤時間は1時間20分ほどでした。
電車の乗り換えを出来る限り減らし、電車内で座る事に注意して普通電車を積極的に利用することで健常の通勤時間より時間がかかります。
電車を待つ時間は出来るだけベンチに座り体力を温存します(空いていない場合は自分から積極的にお願いしましょう)
移動工程を健常時と障害時で下記の表でまとめました。
移動工程 | 健常(分) | 障害(分) | 移動距離(m) | 備考 | |
自宅⇒津久野駅 | 10 | 20 | 500 | 徒歩移動 | |
津久野駅⇒天王寺駅 | 30 | 50 | 障害時は普通のみ利用 | ||
天王寺駅⇒地下鉄谷町線 | 10 | 20 | 600 | 徒歩移動 | |
天王寺駅⇒谷町9丁目駅 | 15 | 15 | 地下鉄谷町線 | ||
谷町9丁目⇒千日前線 | 10 | 20 | 300 | 徒歩移動 | |
谷町9丁目⇒西長堀駅 | 15 | 15 | 8m)地下鉄千日前線 | ||
西長堀駅⇒会社 | 10 | 15 | 300 | 徒歩移動 | |
※1.電車の所要時間は到着待ち時間含む | |||||
※2.健常時の徒歩時間はゆっくり歩いた時間です |
混雑は苦手だ!いざ歩くと予想以上に時間が掛かる
最初のときは休憩をはさみ3時間かかりました
徒歩移動は3倍の時間が掛かるのが当たり前と割り切りましょう。
電車乗車編
駅ではエレベータの設置場所がわからず迷ってしまいました。電車とプラットホームの間が思っていた以上に空いていて尻込みをしました。
- 電車への乗車は優先座席付近や後部車輛で乗ります。
(理由は車掌さんに降車の時にフォローしてもらうためです。) - 電車内ではひと駅前から降車準備をして扉付近で手すりを持つ場所を確認して立ちます。
- 降車時もホームと電車の間に注意します。
注意するポイント
- 階段の昇降
- 電車やバスの停車時間
- 駅からの徒歩距離
- 混雑する時間帯
- 自分の体力を考えて行くだけでなく帰ることも考える事
- トイレの場所では洋式の有無をチェック
一度に出来ないと判断したら無理せず何度かに分けて挑戦することをお勧めします。一歩一歩会社に近づくにつれて今の自分に必要なことも見えてきます。
自信が付きます。